AO対策のはじめの一歩
受験競争意識が激化し、大人でもなかなか解けないような中学入試及び高校入試問題が増えてきたのは、1980年頃からである。
特に中学入試は、些末な問題が多くなってきており、テレビのクイズ番組でも、パロディ化の対象とされるようになってきたぐらいだ。
中学及び高枕入試は一時よりも楽になってきたと言われているが、子ども達を悩ませる難問は相変わらず多い。
こんなことを知って何になるんだろう、と思われる入試問題に疑問を持ち始めたテレビの視聴者も多いに違いない。
少し考えれば、これらの現象が生じてきた原因は、今までの受験教育が、答えの決まっている知識を覚える知育偏重の傾向が強く、ただ暗記する能力を求められただけだからと、わかるはずだ。
ただ暗記する能力に優れていて、解き方のコツを覚えテクニックを身につけて合格した子どもが、入学してから伸び悩むということは、現場の教師からもよく聞く。
学ぶものは、あらかじめ答えが決まっている「化石化した知識(過去の出来事)」だけだと思い込んでいる小・中学生も多い。
しかし、これからの時代は、ただ過去の知識の量があればよいというものではない。
その知識を生かして、未来の新しい出来事に対処できるようにし、未知のことを解決していく能力が求められる時代になってきているのではなかろうか。
私はそのような社会を、過去の知識が重宝されるステータス・ソサエティに対し、どのような仕事ができるか(未来の知識が重宝される、と言い換えてもよい)が重視されるジョブ・ソサエティと呼ぶことにしている。
未知のことに挑戦するのに興味がなければ、会社に入ってから役に立たない人間になってしまうことが、経営者にもわかってきた。
だからこそ、経済界からも教育改革案が多く出てきたのであろう。
与えられたものだけに満足しないで、「なぜなんだろう」という素朴な疑問を持てるような、能動的な子どもを育てるのが、これからの社会にとって必要なはずだ。
そのためには、「わかる」喜びを感じることのできる教育が必要であり、見せかけでない本物の学力をつけるようにするのが、父母や教師の役目ではないだろうか。
「結果(テストの点)」も大切なのはわかるが、学ぶ「プロセス」にもっと光を当てれば、学ぶことが楽しくなるに違いない。
過去の知識を軽視するつもりは私には毛頭ない。
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